[輪郭] コマンドにより、選択したベクタ オブジェクトやテキスト オブジェクトに平行枠線の図形を追加できます。さまざまな設定を利用して、さまざまな種類の輪郭を作成することが可能です。それぞれの輪郭をどこにどのように使うと効果的か、順に見ていきましょう。
輪郭ツールは、ツールバーの [効果] フライアウトにあります(フライアウトを表示するには[効果] ボタンの黒い三角形を長押しします)。Ctrl + F9 キーを押すと 等高線ドッキング ウィンドウが開きます。次の操作で開くこともできます: メニューバー > [効果] > [輪郭]。
輪郭は、ベクタ オブジェクトまたはアート テキスト オブジェクトに適用することができます。
オブジェクトに輪郭が追加されたら、プロパティ バーの設定を変更してお好みのスタイルに仕上げることができます。
適用した輪郭(輪郭の種類: 内輪郭、ステップ数: 9 、オフセット:0.5mm、輪郭の角:マイター、塗りつぶし:赤、アウトライン:なし)
輪郭を分割するには [分割(Ctrl + K)] コマンドを使用します。指定されたステップ数と同じ数で作成された輪郭形状からオブジェクトが分割されます。輪郭オブジェクトはグループ分けされるかバラバラに分割されます。
ステップ 1: 輪郭を適用したアート テキスト オブジェクト(輪郭の種類:内輪郭、ステップ数:1 、オフセット:1mm、輪郭の角:マイター、塗りつぶし:白、アウトライン:なし)
ステップ 2: Ctrl + K を押して輪郭を分割します。テキスト オブジェクトと輪郭が分割されます(わかりやすいように、ここでは輪郭形状の色を白から青に変更してあります)。
ステップ 3: 元のテキスト オブジェクトと輪郭オブジェクトをその場所に維持したままで複製を作り(Ctrl+D)、元のテキスト オブジェクトを水平方向に移動します。下図のスカイブルーのオブジェクトは赤いテキスト オブジェクトの複製で、水平方向に移動したものです。
ステップ 4: スカイブルーのオブジェクト(複製)を使用して白いオブジェクトをトリミングすると、下に示すような作品に仕上がります(トリミングするには、両オブジェクトを選択してプロパティバーの [トリミング] アイコンをクリックします)。作業が終了したら、スカイブルーのオブジェクトは削除します。
必要な図形を作成し、適切な色を選択して完璧な濃淡を生み出すには、特別な技が必要になる場合があります。
下図のカラーイラストには、異なる図形に輪郭を使用して陰影効果が施されています。ブレンドのような他の効果が適用されたオブジェクトを含めることもできます。
カラーイラストを見ると、色の濃淡のためにイラストの中に 3D 効果が再現されている領域があることがわかります。このイラスト内の色の濃淡は、さまざまな形状と輪郭のさまざまな設定により作成されています。ワイヤーフレームのイラストと比較して、このカラーイラストに輪郭が適用された領域を確認してみましょう。
カラー ブレンド: 元のオブジェクトの色と輪郭用に設定された色の間でブレンドする場合、3 種類の選択肢があります。塗りつぶしの色とアウトラインの色をブレンドすることもできます。カラーブレンドは a) 一直線、b) 時計回り、c) 反時計回りのいずれかに設定します。
アクセラレーション:アクセラレーションを使用すると、ステップ間で形状を変更する輪郭の比率を指定することができます。等高線のドッキングウィンドウで色のアクセラレーションを設定することも可能です。
輪郭の角:輪郭の角は、マイター、ラウンド、またはべベルのいずれかを指定できます。
3D 効果の再現に加え、輪郭を使用してプロッタ、彫刻機器やビニール カッターなどのデバイスへの出力用に切り取り可能なアウトラインを作成できます。オフセット印刷またはシルクスクリーン作品に使用されるオブジェクトのにじみを作成するために輪郭を使用することも可能です。